197日目 特別名勝とテント
11月2日、ついに完治した、と思われるので福岡を出発。やっぱり漕いでも痛みは無いし、歩いても痛くない。体のどこも痛くないというのは本当に幸せな事だな。
久々に感じる田舎な景色とそこを流れる風。やっぱり気持ちいいものだ。
都会の喧騒も好きだけどホッとするのはこっちの景色。細く入り組んだ路地裏も猥雑に散らかった繁華街を見るのも好きだ。でも一直線に伸びた農業道路や遠くに霞んで見える山、ぐぃーんと広がった空も好きだ。
海も綺麗で最高な道だった。さらに言えば夕日も良い。出てきた時間がちょっと遅かったから心配していたけどこれはこれで良いなぁ。
そして福岡県を抜けて佐賀県に入る。ちょっと進んで唐津に到着。
久々に温泉でゆっくりして前に聞いていた野宿地へ向かって出発。
今日の野宿地は特別名勝、虹の松原の中にある謎のステージだ。街灯や街の明かりは松林に遮られて一切通らない。ヘッドライトの明かりを頼りにテントを張る。
翌朝撮影。
ライトが無ければ本当の闇になる。目の前に黒の絵の具をベタべタ塗った壁があるように感じる。それだけ遠近感や方向感覚がなくなるのだ。
ただ、そんな暗闇だけあって星空が綺麗に見えた。松の間から眺める星はそりゃもう綺麗だった。
その後、福岡でも一緒だったちゃびさんが合流。彼は佐賀市のバルーンフェスタに行っていたらしい。東のねぶた、西のバルーンと言えば旅人が集まる二大イベントらしい。どちらも行ってないので分からないが。あまりあのようなノリが好みでは無いので積極的に避けている節もある。
あ、あと旅を偉そうに語る団体も嫌いだ。何様だっちゅーねん。あとゼロ円旅を吹聴している奴も嫌いだ。それって結局人に頼る事有りきな気がする。またそれを偉そうに公演なんかしてやがる。やるなら服部文祥さんや亀五郎さんを見習え。
なんとなく愚痴っぽくなってしまった。これじゃ僕も偉そうに語ってるだけやん。悟りたいなぁ、岩屋寺にでも行くか。
走行距離 50キロ
福岡→唐津
