4287のよろっと自転車日本一周旅

よろっと旅にでようや

西進からの北上 19日目

 どうも皆さんご存知、ヨツヤナギでございます。

 今日は知内町の無料キャンプ場からスタート。しかし早朝に小雨がふり、テントを乾かしてからスタートです。最初の目的地は福島町ですが、そのためには一つ山を越えなくてはならない。朝イチで1番体力がある時に行けたので難なくクリア。ちょろいなこの山、と思って一気に降り、田園地帯を通って福島町に到着。久しぶりに山の景色を見れてよかった。

 福島町で休憩したら次の目的地は松前町。松前漬けや新撰組のガムシン、永倉新八の出身として有名である。特に僕は松前漬けが大好きなので到着を楽しみに漕ぐ。

 しかしそう簡単にはいかない。福島町を出たあたりから向かい風が強くなり、太陽も雲に隠れて気温が低くなり鼻水垂らしながら走った。止まるたびにアプリで天気予報を見るが、晴れ☀️雨雲レーダーを見ても雲は皆無。

「どうなってんじゃ!!!毎日毎日向かい風だよコノヤロー!!!」

と風に怒りをぶちまけながら進む。特に北海道最南端の白神岬のあたりは酷かった。ハンドルがまっすぐ進まず、生まれたての子鹿のように自転車を漕いでいた。

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 予定より大分遅れて松前の道の駅に着く。松前城にも行く気が湧かず、松前漬けは高くて手が出ず、やさぐれた気持ちで昼食をとる。食べ終わった後もグダグダ過ごし、自転車の前で準備しているとおそらく北海道の方が

「これあげるから頑張って」

とお菓子の詰め合わせをくれたのである。それまで行きたくないな、寒いな、と思っていたのがすこし元気が出てきた。お礼を言ってもらった飴ちゃんを舐めながら漕ぐ。風は1ミリも弱まってはいないし、これからアップダウンが続くが心は晴れやかだった。どこまでも漕げそうな気がした。ちなみに松前を出ると70キロ先の上ノ国まで大きな集落も店もない。この時点で1時。いままでの自分なら甘えが出て松前で野宿できそうな場所を探すだろう。実際、グダグダしていた理由もそれである。

 しかし、優しいご夫婦の一言、飴一つで前に進もうと思ったのである。西進から北上に切り替わったところで今まで苦しめられてきた向かい風ともサヨナラバイバイし、快調に飛ばす。アップダウンもなんのその、ぐるぐるペダルを回していく。気づけば上ノ国に着き、今日の最終目的地江差に着いたのである。あそこであのご夫妻に声を掛けてもらわなかったらここまで辿り着けたか分からない。有難や有難や。

 江差町の鴎島キャンプ場で野宿。独り占め。若干怖いが景色は素晴らしい。まぁ夜は関係無いんだが。

f:id:yotsushu:20190508202407j:imageポツンと一軒家

f:id:yotsushu:20190508202511j:image江差町

 

走行距離 108.9キロ