万里の長城があった街 79日目
7月8日、道の駅たのはたにて起床。昨日のダメージが残る足を引きずるように準備して出発。
三陸海岸沿いの国道45号はとにかく登って下るの連続。例外はない。
しばらく走ると田老という集落に出た。そこには見たことがない景色が広がっていた。
ドデカイ防潮堤と更地になった街。真新しい道の駅や野球場。この街には高さ10メートルの壁があり、万里の長城と謳われるほどだったのだが、東日本大震災によって引き起こされた津波はその壁をやすやすと越え街に流れ込んだらしい。
旧防潮堤に登り街を見回すとよくわかる。山沿いには家々が立ち並んでいるがある一線からは新しい建物しかない。
一方で震災当時のまま保存されていた建物もあった。たろう観光ホテルである。
ホテルの一、二階部分は津波に剥ぎ取られ、上の部分は残った。生々しく残った鉄筋が津波の凄まじさを語らずとも教えてくれた。
それでもここの街の人は優しい。たくさんの人が話しかけてくれ、中にはお金を渡してくださった方もいた。本当にありがとうございました。
その後もこの道の駅には電源スペースがあったのでしばらく居座った。なにしろここ最近天気があまり良くなく、ソーラーパネルの充電が出来なかったためである。サボりたかったわけでは断じてない。
堀くんと二人で満足するまで充電した後は再び走り出す。目的地は15キロ先の宮古まで。ここからの道も山越えだ。宮古の道の駅はヤンチャな方々がお集まりになると伺っていたので近くの河川敷の公園に泊まることにする。
久しぶりにマックがあったのでここで夕飯にする。ファストフードも久しぶりに見ると食べたくなるものだ。特に汗をかいて自転車を漕いだ後は。
走行距離 42.3キロ