4287のよろっと自転車日本一周旅

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出礼文記・入みどり湯記47・48日目

 6月5日、桃岩荘を出て稚内に戻る日である。出発時も盛大にお見送りをしてもらう。ヘルパーさんも、宿に泊まっている人も総出で見送りを行う。その時も歌って踊る。全てのイベントに歌と踊りが付いてくる。まるでボリウッドのようだ。何度も「行ってらっしゃーい」、「行ってきまーす」のコールアンドレスポンス止まらない。たった2日の滞在ではあったが別れが悲しく、再び戻って来ようと思う。

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 宿の敷地を抜け、長いトンネルを抜け、フェリーターミナルまで到着。その道中ささかまさんから教えてもらった歌、マーシーの「こんなもんじゃない」は僕の大好きな歌になった。

 

 フェリーターミナルまで見送りに来てくれたみんなと話してフェリーに乗り込む。例えるなら合宿終わりの校門前。フェリーに乗ってからも見送りがある。礼文島初日は訳もわからず見送る側だったが今度は見送られる側。周りには全く関係ない観光客の方もたくさんいたがみんな恥も外聞も無く大声で歌う、そして踊る。最後までたっぷり濃密な時間を過ごした。

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 だんだん小さくなっていく礼文島を眺めながらフェリーは稚内へと向かう。その間2時間。夢の島から本土までの時間は長いようで短い。フェリーでは夢の続きのような宙ぶらりんな感覚と、もう夢から覚めたような感覚がごちゃまぜになっていた。

 

 そんなこんなで稚内到着。しばらくフェリーターミナルで一緒の便で戻ってきた人達と話す。これからの旅の予定を話す人。明日からの仕事のことを話す人。様々だったが皆さん満ちたりたような表情をしていた。それぞれ連絡先を交換してそれぞれの道に戻る。僕と8時間を一緒に歩いたタメの鬼島津は稚内ライダーハウスみどり湯に宿泊する。宿に荷物を投げ込みそれぞれの予定を済ませて、僕の予定はもちろんブログのインスタの更新である、夕飯を一緒に食べ、銭湯に入り、就寝。

 

 6月6日はゆっくり目に起床する。二人のどちらからとも無く連泊を決める。日中はそれぞれ別行動をして、夕飯は宿に戻って二人で食べる。この日は鬼島津特製、ウニカルボナーラパスタだ。さすがプロの料理人。ただのパスタなのに自分で作るよりうまい。ウニも二人で割り勘して買ったのでこのパスタの食材は約700円。人件費として30円渡す。

 

 この日は他にも沢山のライダー、チャリダーが来た。沢山と言っても僕らを入れて7人だが。それでもみんなそれぞれ個性的な面々で話も盛り上がり笑いが絶えない飲み会だった。

 

 ここみどり湯も一風変わった宿である。ミラーボールが回り、自己紹介をし、みんなで肩を組んで松山千春の「大空と大地の中で」を熱唱する。みんなそれぞれ好きなことに一生懸命なことが伝わってくる。年も生まれた場所も全く違う人たちがここに集ってワイワイガヤガヤ盛り上がる。この一瞬も旅の醍醐味と言えるだろう。そんな楽しい夜だった。

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走行距離 微々たるもの