4287のよろっと自転車日本一周旅

よろっと旅にでようや

海の名前が変わる場所 49日目

 6月7日、ライダーハウスみどり湯にて起床。すでに2人のライダーさんが出発していた。それ以外のメンバーはみんなゆっくりの出発なので談話室でまた話す。この時間を惜しみつつ最初に出発する。

 

 最初の目的地は日本最北端の宗谷岬。約30キロの道のりだ。3年前の自身初の自転車旅で行っていることもあってそこまでテンションが上がらないだろうと思っていた。しかし、宗谷岬に近づくにつれて高まるものが心の中に。やっぱり最北端は特別な地のようだ。

 

 ついに辿り着いた宗谷岬は観光バスやライダー、チャリダーもいてそれなりに賑わっていた。やはり人間は先っちょとか端っこにロマンを求めるのだろう。その中でもチャリダーは特にそういう傾向が強いロマンチストが多い人種だと思う。僕なんかもそうだしね。

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 3年前と同じようなどんよりとした空だった。記念撮影を終えて昼メシを食べる。岬の近くにある民宿宗谷岬でラーメンをいただく。この民宿は僕の心の師匠、石田さんが懇意にしている宿で、著者にも出てくる。いつか泊まってみたいものだ。女将さんは噂に違わぬ美人さんだった。

 

 昼メシを終え、これまで4日間共に行動してきた島津ともお別れだ。彼とは進む方向が同じだがバイクと自転車のため会うことはないかもしれない。それでもまたどこかで会うんだろうな、と確信している。だから湿っぽいのもダラダラした別れもいらない。ただ一つ、握手をして別れる。お互いの無事と旅の成功を祈って。

 

 海は日本海からオホーツク海に名前を変え、空もなんとなく違うような気がする。そして気温も低い。雨まで降ってくる。凍えるような寒さでガタガタ震えて、鼻水垂らしながら走る。

f:id:yotsushu:20190608214906j:image北の果て感、たっぷり。

 

 宗谷を超えたら約30キロ先までコンビニはおろか雨宿りできるような場所はない。やっとの思いで猿払村のセイコーマートに着き、暖をとる。本来の予定では道の駅でテントを張ろうと思っていたが気分も萎えきって、身体も凍えているためライダーハウスに投宿する。宿に荷物を入れて1時間ほど待っていると雨がやんだので温泉まで一漕ぎ、生き返る心地だった。猿払村の名物はホタテ。その稼ぎで日本一裕福な村らしい。確かに大きな家が多かったし、家の前にはクラウンやベンツ、アウディなど高級車が多かった。しかしなんでみんな黒なんだろう。これが一堂に会すると怖いな。

 

 その後、ライダーハウスに戻り寝袋に潜り込む。あっという間に眠りに落ちた。

 

走行距離 62.5キロ

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