4287のよろっと自転車日本一周旅

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劇録!!網走監獄の塀の中!!シャバは大雨!! 56〜59日目

 6月14日、呼人浦キャンプ場にて起床。ここは無料のキャンプ場で、網走湖が目の前に見える素晴らしいキャンプ場だ。網走市街からも近いし。ただ僕らが着く前々日にクマが目撃されたらしい。まぁこれは北海道を旅する宿命みたいなものだ。

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 網走滞在中はここを拠点にしていた。この日はまず自転車屋さんに預けていたマイ自転車を回収しに行く。無事、スポークも治って安堵。

 

 それが終わったらマクドナルド網走店へ。旅人は皆、充電とWi-Fiに群がるハエのようにマックへ行くものだ。完全な偏見である。その前にブックオフで本を一冊購入。三浦しをんの『きみはポラリス』をチョイスした。この本は恋愛をテーマにした短編集だが、ありきたりな恋愛小説ではなく様々な恋愛を三浦しをんさん独特の文体で書き上げている。ちなみに次の日には読み終わった。その後マックでブログを更新。

 

 午後からは網走観光。少し山を登って行くのは北方民族博物館。以前枝幸で同じようなテーマの博物館を訪れてから興味が湧いた。

 

 ここは枝幸よりも深く、そして広く北方民族について扱っており、服飾、食器、信仰、祭儀、住居など様々なテーマに沿って展示がされている。北海道のアイヌとカナダのエスキモー間にも共通する部分があったり、逆にアイヌでも北海道アイヌ樺太アイヌでは違う部分もあったりと興味深い事柄が色々知れた。入館料も安く、大満足であった。

f:id:yotsushu:20190620195917j:image北方民族と一言で言っても色々な民族がいる。
f:id:yotsushu:20190620195914j:imageパーカの語源は北方民族の一つ、ネネツ族の言葉から。クレイジージャーニーで写真家の佐藤健寿さんが訪れていた。
f:id:yotsushu:20190620195910j:imageアザラシの腸から作られた防水服。現在のゴアテックスのようなものか。
f:id:yotsushu:20190620195902j:image同じような食器でも、材料や用途が民族によって異なる。
f:id:yotsushu:20190620195907j:image半地下になっていて外の冷気が入ってこない様な工夫がされている。
f:id:yotsushu:20190620195859j:imageトーテムポール。星野道夫さんの写真が有名だな。
f:id:yotsushu:20190620195856j:image博物館外観。

 

 北方民族の文化をたっぷり堪能した後は大本命網走監獄へ。昔から有名であり、最近読んでいた漫画、野田サトルの『ゴールデンカムイ』でも重要な場所だった網走監獄は北海道観光の中でも楽しみにしていた場所だった。

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この重圧感たっぷりの門をくぐり監獄内を散策する。まず見たのは休泊所。移動監獄とも言われ、外役で監獄に帰れない時に作られたらしい。囚人は丸太のまくらで寝させられ、起こされる時はその丸太を叩いて起こされる。疲れなんて取れやしないと思う。

f:id:yotsushu:20190620201225j:imageこのマネキンがコエー。

 

 次は博物館。現代の網走刑務所を再現した場所や、過酷で苦難に満ちた外役について知った。普段当たり前のように通る道が囚人たちの苦難困難で作られているものであることを実感する。寒さ、熊への恐怖、疲労に耐えながら、時に倒れながらの作業は想像を絶するものである。当時は囚人に人権などは無く、そのようなことが当たり前に行われていたことが信じられなかった。北海道開拓、富国強兵には彼らの犠牲がつきものだった。

f:id:yotsushu:20190620201910j:image現代の網走刑務所の様子。
f:id:yotsushu:20190620202019j:image赤落ちしました。

 

 次は目玉の五翼放射状房に。中央の監視所から五つの房が放射状に伸びていることからそう言われる。

f:id:yotsushu:20190620202243j:image博物館網走監獄HPより引用

 

 中央の監視所から動かずに囚人達を見張れる、当時としては画期的なシステムであった。自然光を取り入れられるよう、天窓がされていて思ったよりも明るかった。

f:id:yotsushu:20190620202538j:image中央監視所
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f:id:yotsushu:20190620202541j:image昭和の脱獄王、白鳥由栄。ゴールデンカムイにも彼をモデルにした白石というキャラクターが登場する。

 

 そして網走監獄を堪能し、キャンプ場に戻る。夕飯にパスタを作って就寝。

 

6月15.16.17日は雨のため停滞。ほとんど一日中テントの中で過ごしていました。お陰でテントは浸水。湖の近くなので湿気も高く不快な日々でした。しかも寒い。6月も半ばなのに平気で気温が一桁に。そんなんできる?普通。さすが試される大地北海道の中でも、さらに試される大地道東オホーツク。完璧におみまいされました。完敗です。

f:id:yotsushu:20190620203350j:image写真では伝わらないが風もヒドカッタ、、、。