4287のよろっと自転車日本一周旅

よろっと旅にでようや

225日目 万世にて特攻隊員を想う

11月30日、道の駅きんぽう内の寂れた休憩所にて起床。昨夜の夜はだいぶ冷え込んだが、屋内だったためむしろ寝苦しいほどだった。身体が外気温に慣れてきたのだろうか。

誰も来ないことをいいことにしばらく二度寝。10時ごろにむくりと起きだして道の駅を散策する。

散策しきって満足したら走り出す。といっても10キロも行かないうちにストップ。万世特攻平和記念館の標識が見えたからだ。迷わずハンドルをそちらにきる。


閑静な住宅街の中に万世特攻平和記念館はあった。入ってすぐに出迎えるのは零式水上偵察機。現存する唯一の機体らしい。

そして二階には特攻隊員達の遺書や遺品、血書が展示されている。特攻で亡くなった隊員の多くは十代、ないしは二十代前半、すなわち僕らと同じくらいの歳だった。

僕の貧相な語彙力では語れない、凄まじい経験だった。全てを見終わった後どっと疲れを感じた。それほど全力で向かい合っていた。休日の昼間だったが観光客の姿は少なく、ゆっくりと丁寧に見ることができた。特攻基地と言えば知覧が有名だが、こちらも来なければならない遺産であると感じた。

その後は山道を越えて薩摩半島の南にある枕崎市に到着。漕いでいる間も万世で感じたことが頭をぐるぐる回り、まとまらない考えがいくつも浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返していた。

本日の宿泊地は枕崎市にある火の神公園という無料キャンプ場である。着いた瞬間その絶景に驚いた。

薩摩富士の異名をもつ開聞岳が目の前にそびえ、青い海がどこまでも広がっていた。夕日の光を浴びてそれら全てが輝いて見えた。

となりにテントを張った方が偶然にもバイクで日本一周している人だったので宴が始まる。へべれけになりつつもまだもやついたものが頭にあった。明日の知覧でも色々感じられたらいいなと思いつつ、酒に酔っ払って泥のように眠った。遅起きしたはずなのに。

走行距離 50キロ

道の駅きんぽう→火の神公園

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