160・161日目 室戸岬で折り返し
27日は雨のため停滞。多少の雨なら走ろうと思っていたが割と強い雨だったのでもう一泊した。なんとか東屋がある公園を見つけ出せてよかった。
28日は予報では大雨だったが、起きてみると雨はまだ降っていなかったので急いで撤収、走り出す。
今にも降り出しそうな雲の下、高知県へ入る。ここからしばらくはコンビニも自販機もない、まるで北海道の僻地のような道である。
道は海に沿って続き、道のすぐそばまで山が迫る。そんな快走路を走るのにこんな曇り空で嫌だなと思っていたが、その垂れ込めた雲と霞みがかった山が最果て感をこれでもかと高めてくれる。
途中夫婦岩という奇岩があったが、その間に渡されたしめ縄が雨を吸って垂れ下がっていた。雰囲気も相まってなんだか不気味だった。海賊が処刑されて見せしめになってるみたいだ。
そして室戸岬まであと5キロ程になった時に突然水族館が現れる。廃校になった小学校を水族館に改装したらしい。いままで見たことがないコンセプトの水族館に思わず吸い寄せられてしまう。ちょうど雨が強くなってきたので雨宿りがてら見ていくことにする。
中は学校そのもの、懐かしい感覚に浸る。他の水族館のように大きな水槽はないが、その分生き物との距離が近くてじっくり観察できた。廃校をうまく活用していて楽しかった。しかしプールにサメがウヨウヨ泳いでいるのは少しシュールだ。
水族館を後にして室戸岬へ向かう。室戸岬は今まで行った岬の中で最も寂しい岬だった。天気のせいもあるだろうが大きな碑もないし、お土産屋もそんなにない。唯一、中岡慎太郎の像だけが大きくみえた。しかし最果て感が半端ないのでこれはこれでテンションが上がる。
室戸岬で折り返し海沿いを上っていく。途中室戸市で吉良川の街並みという昔ながらの家々を保存している地区があった。まったくのノーマークで素通りしようと思ったが国道からチラッと見えたその街並みがあまりにも良かったのでハンドルを急旋回する。結局その街並みのメイン通りを2往復して堪能した。
その後は目的地である田野まで行き、温泉に入って道の駅にテントを張って就寝。街中の道の駅だったが裏手は静かだった。
走行距離 80キロ
道の駅宍喰温泉→道の駅田野駅屋