4287のよろっと自転車日本一周旅

よろっと旅にでようや

236日目 最南端

12月10日、鹿児島市内の公園にて起床。なぜかあまり眠れず、起きてはウトウト、起きてはウトウトを繰り返す。

夜中に桜島も噴火し驚いた。轟音とそれに続いて地面が震えた。昼も夜も地球には関係ない。当たり前のことだけど改めて感じた。

起きてから向かうのはフェリー乗り場だ。鹿児島市がある薩摩半島から、佐多岬がある大隅半島まで渡るには三つの選択肢がある。

一、桜島フェリー桜島へ渡る。
二、垂水フェリーで垂水へ渡る。
三、指宿から根占へ渡る。

本当は三の指宿からのフェリーに乗りたかったが船の故障の影響で車が載せられないそうなので、二の垂水フェリーで渡ることにした。

 数キロ走ってフェリー乗り場へ。僕には珍しく出航の数十分前には到着した。コンビニで朝飯を買い、ベンチで悠々と舌鼓を打っていると汽笛を鳴らして船が出ていくではないか。慌てて時刻表を確認する、が、この時間に船は出ないはず。係員に時刻表を確認すると衝撃の一言、「あー、今はこの時刻表じゃないよ。次は1時間後だね」

オイオイ、更新しといてくれや、、、。

 早速1時間のタイムロスだが、何とか船に乗って隣の大隅半島に上陸。ここからはひたすら南下し、最南端を目指す。鹿児島のイメージに違わぬ荒々しい道たち。しかし眺めは抜群だ。日差しは降り注ぎ、海は青い。左手には海岸まで迫り出してくる迫力満点の山々。やっぱり鹿児島好きだなぁ。

 そして佐多岬の16キロ手前にある最後の補給地点に到着。ここから先コンビニはおろか、食材を入手できる場所は無いらしい。ちょっと多目に買って最後のアタックをかける。でもホテルがあって風呂はあるらしい。佐多岬に行ったあとの風呂は格別だろう。楽しみだ。

 意気込んで出発したはいいが、早速有り得ないほどの悪路を進む。マップで楽な道を探した結果である。

 道は落石し放題、横の藪からは時折ガザガサと何かが動く音、、、。正直坂のキツさは忘れて早く抜けたい一心だった。急がば回れ、昔の人は良いこと言うなぁ。

 ここを抜けたら一旦下り、集落へ。ホテルやキャンプ場などがあり、今日のキャンプ地になる。

 この時点で日没まであと僅か。この辺りは夜になると真っ暗になる、電灯?そんなものは無い。少し迷ったがここまで来たならと意を決して飛び出す。

 いままで見たこともないほどの激坂を越え、緩やかだが長い坂を越え、猿の影に怯えてついにその場所へ。

 ついに日本の本土四極完全制覇である。一番最初に行った最北端、宗谷岬から約半年。これで日本の端から端まで走ることができた。残す目標は帰るだけ。なんだか少し寂しい気分だが、よろっと帰ろうと思う。

 とりあえず日没ギリギリの中を必死で駆け抜けキャンプ場へ。12月なのに蚊に悩まされつつもテントを建てて、最南端攻略でかいた汗を流そうと隣のホテルにある大浴場へ。これが無かったらここまで頑張れなかったなぁ、やっぱり風呂は偉大だな、なんてことを考えつつホテルの入り口に回ると。

 フリとオチが完璧。