166日目 土佐の嵐はヤバイぜよ！
10月3日、テントを叩く雨音と雷鳴、テントのポールをへし折らんばかりの強風に結局一睡もできなかった。テントへの浸水も甚大で、敷いていたマットからは水が滲み出てきた。
テントを内側から支えていないと折れると思ったのでテント内に座り両手両足で支えていた。側から見たらひどく滑稽なポーズだっただろうがこっちは本気かつ必死だった。
夜が明けても風、雨共に強くしばらく耐えの時間が続く。8時頃にやっと天気に隙が生まれたので一気に行動開始。雨の中飛び出して撤収作業。今までで一番過酷な撤収だった。イメージとしては遠洋マグロ漁船のイメージ。一瞬で全身びしょ濡れになってしまう。僕のろくに手入れしたこともない四年間着続けたゴアテックスは着々と内側に水が染み込む。
なんとか撤収を終え高知市街へ逃げ帰るために走り出す。すると道がとんでもない事になっていた。
よく台風の映像で見るやつ。道路の冠水は初めて見たし体験した。水も濁っているためどこに段差があるか分からず怖かった。もうこうなってくると笑えてくる。
途中のコンビニで休憩を挟みつつなんとか市街地へ戻る。アーケード内のドトールのトイレで着替えてコーヒー飲んでホッとしていると突然携帯がけたたましい音を立ててなり出す。気づけば周りの人の携帯も同じようになっていた。どうやら今いる高知市に避難勧告が出されたようだ。
一瞬ヤバイ、避難しないと、と思ったが周りの人は通常運転なのでとりあえず様子見する。
結局僕がいたところは何ともなかったが近くを流れる川が氾濫していたらしい。記録的な豪雨だった。
この日は街のネットカフェで休む事にする。屋根と壁の偉大さは何度感じてもいいものだ。
走行距離 20キロ
種崎千松キャンプ場→高知市街
